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『GATTACA』

久しぶりに映画を観ました。いつの間にか実家にEH-TW8000Wと100インチのスクリーンが設置されてたので、泊りがけでお邪魔した際、みなが寝静まった夜中に一人で起きだして視聴。今までホームシアターという言葉を半分馬鹿にしてましたが、割と悪くないもんですね。映画館ほどではないにせよ、ある程度の没頭感が得られました。まわりに気兼ねなくお酒やおつまみをいただきながら観れるのもメリットですか。家でまったく飲まない自分には関係ありませんが。

「ガタカ」はいつか観ようと思ってたものの一つ。上映されたのはもう10年以上前なので今となっては少し古い作品です。表面的なカテゴリはSF・サスペンスかもしれませんが、本質はヒューマンドラマ。遺伝子操作されて生まれるのが当然となっている社会で、あえて自然な営みで作られた人物の苦悩と努力とその結実の話です。詳しいストーリーはこちら。個人的には殿堂入りでした。とにかく前編にわたって無機質で記号的、それでいてとても緻密に作られた脚本、演出、色調が素晴らしい。それと抑揚の効いた音楽がまた映像とマッチしていてスキのない作品だと思いました。低予算で作られているのか、これ見よがしなSF描写はまったくありませんでしたが、そこがむしろ良いところだと思います。

社会は優れた「素質」を持った個体のみで構成されるべきだという考え、希望は、かつての優生学を引き合いに出すまでもなくいつの世にもある、いわば人間の根源的な野心のようなものだと自分は思っていますが、「素質」が全てを決めるわけではないことも自明なことです。この作品はNASAが選ぶ現実的なSF映画1位に選ばれたそうですが、正直どこが現実的なのか私には理解に苦しみます。このような非効率な社会は恐らく実現しえないでしょう。遺伝子技術で先天的疾患のない個体のみを選別して産み分けることが、必ずしも人類の進歩につながらないことは、かのスティーブン・ホーキング博士が実証していることではないでしょうか。思うに、この映画はそもそもメッセージありきの作りなのではないかと思います。何らかの現実的な問題を取り上げてそこからメッセージを読み解くのではなく、まず、「素質が全てではない、努力すれば夢は叶うのだ」という分かり易い主張があって、それをスタイリッシュに見せるための小道具として近未来の遺伝子管理社会を設定したに過ぎないと。

終盤に主人公が叫ぶ

GOD !! EVEN YOU ARE GONNA TELL ME WHAT I CAN AND CAN'T DO NOW !?

という台詞が、この映画の言いたい全てではないかと自分には思えました。

その人が何を成し得るかを決めるのは他人ではなく本人だけだという力強いメッセージが、洗練された映像とともに語られることで、自分のような単純な人間は他愛もなく感化されてしまいます。目標をもって生きる人にオススメな映画だと思います。

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Comments

観たことない。N○KBSに期待しよう。「わたしを離さないで」って映画化されているんだね。

Posted by: ササキ | April 07, 2012 at 10:42

映画どうだろうな。公式サイト見たらキャシー役の人がちょっと可愛かった。映画はどうしても写実的になるから、設定の不自然さがより際立っちゃいそうだね。

Posted by: 通りすがりの管理人 | April 08, 2012 at 23:47

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