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映画Week(六日目)

(※以下、物語の核心に触れた文章があります。未見の方はご注意下さい。)

もうずいぶん間があいてしまいましたが、連休中の最後に観た映画の感想をアップ。たしか五日目は連日の寝不足で体調を崩してしまい、一日お休みして次の日に観たのが『ビッグ・フィッシュ』という作品。余談ですがその日以降、息子の誕生日やら何やらでドタバタしているうちに風邪を引いて、会社が始まってからも一週間近くフラフラしてました。なんだか昔に比べてよく体調を崩すようになったなあと思います。

ま、いつもの言い訳はさておき感想ですが、一言でいうと「ティムバートン版フォレストガンプ」という印象でした。といっても細部が似ているわけではなくて、一人の人物が延々昔話を語りながらストーリーが進むという構図が似ているというだけです。あらすじは、あることで親父さんを嫌っている息子が臨終に際して父にまつわる様々な昔話を聞き、真の父の姿を理解して長年のわだかまりがやっと解ける、といった感じ。ちなみに、なんで父親を嫌ってるかといえば、誰にでも誇張して昔話をしたがる性格で、息子にすら本当の話をしてくれないのが不満、ということらしい。いかにもティムバートンらしい、シュールなファンタジー世界(現実世界という設定にも関わらず)が展開されるのでそういうのが好きな人はそれだけでも満足できるでしょう。全体的にメルヘンチックというか美しい話だし、終わり方もとても良い。個人的には疲れたときに何も考えずに観るととても幸せになれる作品だと思いました。

で、この映画を観てて思い出したことがあって、実は自分もこの作品の父親と同じような親をもっていまして、まあホラ吹きというよりも、あの手この手で「人を楽しませるのが好き」というところがちょっと似てるという程度なんですが、この主人公ほどではないにせよ、小さい頃は同じ理由(自分と正面から向き合ってくれていないと感じていた)で父親が好きでなかったという過去があります。今はまったく気にしていませんが。そんなわけで、ちょっと現実的にこの作品を観てしまったところもあり、そういう意味では終わり方に少し納得できないところもありました。

作中では昔話を聞くにつれて父が自分の目標をもってがむしゃらに努力をし、人を幸せにするための努力も惜しまず、さらに誠実な性格であることがわかり、そのために多くの人の信頼を得て人生を豊かにしてきたことが判明します。ああ、なるほど、自分の父親は唯のホラ吹きじゃなくて、奥さんと他の多くの人を幸せにしてきた素晴らしい人なんだ、ということを理解して自分も幸せな気分で父の最後を看取る、という流れです。こういうのも分からんでもないですが、この展開では結局最後まで父親の視線は外に向いたままなんですよね。つまり主人公を見てくれてないのは変わらなかったわけで。こんなにサービス精神旺盛な人なのに家族より対外的な方面にしかその気質が発揮されてないって不満は解消されずじまいなわけです。なんであれで納得できるのかなあ。どうだ、俺はいろんな人に感謝される良い人なんだぞ、と家族に見せることで満足している父親を素直に良い父親だと思える人って、うーん、まあ、いるんでしょうけど、自分にはちょっと理解不能です。まず家族を幸せにしてから外に向いて欲しいと思うのは当たり前のことだと思うんですけどどうでしょうか。この親父さんの場合は一応、家族にも向いてたのかな。それなら「ホラ吹きだから」という理由だけであそこまで嫌うこともあるまいと思ってしまうけど。

とまあ、個人的な屈折した性格(?)ゆえにちょっと引っかかった部分もありましたが、そういう変な理屈は抜きにして観てとても良い作品だと思います。地味な話ではありますが、たまにはゆっくりと幸せな気分になりたいと思ったときは、この映画はお勧めです。葬式に参列した人たちがみな心から故人を悼んでくれるというのは、確かに素晴らしい人生の証なんでしょうね。ラストシーンはとても感動的でした。

■総合評価
ストーリー   ★★★★★
キャラクター ★★★★☆
世界観    ★★★★★
音楽     ★★★★☆

■この映画に向いてる人
 ⇒ 人生は他人に何を与えられたかが大切だと思っている人。

■向かない人
 ⇒ 人生は自分が何を得たかが全てだと思っている人。

さて、これでお盆休みに観た映画は終わりです。どれが良かったか、というのを最後にまとめようと思っていたのですが、ジャンルがバラバラなのでやっぱり比較は難しいですね。ただ、とりあえず「ダーク・ナイト」は別格でした。あれは良くも悪くも心に残る傑作と言えるかと。あとティムバートンの独特な世界観が好きなので「ビッグ・フィッシュ」も個人的には殿堂入りです。

まだまだ観たい映画がある(増えてる)ので、またいつか映画Weekやりたいなと思っています。

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Comments

どの映画も見たこと無いな。ビッグフィッシュだけ名前は知ってた。わたしも移動中の飛行機でだいぶ見た。中では「The island」ってSFアクションかな?が、まあ面白かった。

Posted by: ササキ | September 07, 2009 at 00:52

飛行機の中で流れる映画って特別なバージョンだから結構貴重なんだよね。タイトルが原題のままだったり。The Islandはまんまアイランドって邦題だったやつかな?でも4,5年前の映画だったような。管理社会を描いたSFっぽいやつ?

Posted by: 通りすがりの管理人 | September 09, 2009 at 01:08

アイランドってちょっと前の映画なんだ。序盤は管理社会っぽいんだけど、社会的な映画じゃなくて後半はアクション。ストーリーが結構しっかりしていると思った。

Posted by: ササキ | September 11, 2009 at 00:26

なんか面白そうだな。今度レンタルしてみよう。監督がマイケル・ベイってところがひっかかるが・・・主人公が何かに追われてひたすら走る映画じゃなければ良いんだけど。

Posted by: 通りすがりの管理人 | September 12, 2009 at 14:49

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