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映画Week(三日目)

(※以下、物語の核心に触れた文章があります。未見の方はご注意下さい。)

三日目は『ダークナイト』を鑑賞。
バットマンのシリアス系タイトル第二作目ですね。暇をもてあました富豪が金を湯水のように使ってゴッサムシティの悪党をいじめる痛快ヒーローもの。かと思ったら大間違いですのでご注意下さい。まあ大筋ではあってるんですけど。

うーん、それにしてもなんて完成度が高い作品なんだろう。個人的な好き嫌いはさておいて、間違いなくこの映画は傑作だと思う。クリストファー・ノーランは『メメント』に続いていい仕事をしてますね。
ただし人を選ぶ内容なのも確かだと思います。もともとヒーロー物なのに敢えてその伝統手法やお約束を無視するところ。それから人間の悪意をこれでもかとちりばめて、それらが回収されない(ヒーローによって打ち砕かれない)、そういうインモラルでカタルシスの少ない演出にも耐えられない人がいるのではと思いました。特に年配の方とか女性とか。
個人的に好きだったのは、台詞や小道具の使い方がスタイリッシュだったところ。とても洒落ていて、観ていてニヤリとしてしまうところが多々ありました。特に気に入ったのが正義感の強い検事が持っていた両表のコイン。恋人を惨殺されて心のダークサイドに堕ちたあとの使われ方も含めて秀逸な演出だったと思います。
終盤、爆弾を仕掛けられて人質にとられた2隻のフェリーの乗客が、他方のフェリーを爆破するスイッチを渡され、スイッチを押せば自分たちのフェリーだけ助かると説明されるシーンがあり、要するに「囚人のジレンマ」の亜流だと思うんですが、ここで乗客たちは、どちら側も押さないと2隻とも爆破されると説明されているにも関わらず、結局、両乗客とも「押さない」ことを選択する。それによってゴッサムシティの市民にはまだ善意が残っていることが証明されるという演出があるのですが、このシーンで救い(カタルシス)を感じるか、それとも甘いストーリーだと白けるかで評価が分かれそうな気がしました。ちなみに自分は「ほっとした派」です。それまでの展開を考えれば不自然な気もしますが、この映画のタイトルは「ジョーカー」ではなく「ダークナイト」ですから。最後までジョーカーの思惑通りで終わってはナンセンスだと思います。
それにしても本当にシリアスな話でしたね。正直ここまで真面目に描かれると、ヒーローものだということを忘れて、さっさとFBIなり軍なり呼んだらどうかと無粋なことを考えてしまいそうになります。あれはもう悪党とかいうレベルじゃなくて立派なテロリストだと思うんですけどどうですかね。バットマンは例によってただの富豪のお遊び程度の力しかないので(本人は大真面目なんだけど)どう見ても荷が勝ちすぎているように思えました。もちっと話のスケールを抑えた方が個人的には好みです。

■総合評価
ストーリー   ★★★★☆
キャラクター ★★★★★
世界観    ★★★★☆
音楽     ★★★☆☆

■この映画に向いてる人
 ⇒ マギー・ギレンホールのほうれい線がむしろセクシーだと思う人(※自分とか)。

■向かない人
 ⇒ こんなノリの作品にも関わらずキャットウーマンの登場を今か今かと期待しちゃう人

 

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