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徒然なるままに4/11

仕事がら、アプリケーションのマニュアルや参考書を読んだり作ったりすることが多い。
そのなかで気づいたことに、「複雑なアプリケーションであるほど、マニュアルは簡潔なほうが良い」というのがある。

昔、といっても数年ぐらい前、自分が今の仕事についた頃はできるだけ親切なマニュアルを作るのが良いと思っていた。まったく知識のない人でも書いてあることを順番に実行していけば、何がしかの結果が得られるようなものである。実際、市販されている「サルでも分かる系」の参考書はそういう作りになっているものが多い。
この手の参考書やマニュアルは確かにとっつきが良いのだけど、問題点が2つあるように思う。
一つは内容が冗長になりがちで、一通り読むのに時間がかかるということ。だいたいこの手のは辞書のように分厚い。忍耐力が続かなくて途中で挫折する人もいるのではないかと思う。必要なときに必要な箇所だけ読めば良い、という意見もたまに聞くが、それはある程度全体が理解できているからできることだし、またそういったリファレンス型の参考書でないと効率が悪い。
もう一つの問題はアプリケーションに対する理解が遅くなることだと思っている。親切に手取り足取り教えてもらったものは得てして忘れやすいものだ。GPSで指示されながら運転をすると、むしろ道を覚えられなかったりする。あと、ちょっと違うかもしれないけど、ワープロソフトを使って文章を書いていると漢字が書けなくなるのも、似たような状況なのではと推測する。要するに心のどこかで「お任せすれば良いや」という甘えが生じるのだと自分は理解している。

例えば複雑なアプリケーションでは目的の動作をさせるための操作方法が幾通りも存在するときがある。どのような操作をしても結果が同じなのだから、使う人が好きにすれば良いのだが、「サルでもわかる系」のマニュアルはそのうちの一つの操作方法を詳しく説明してしまう。いろいろありますよと書くと混乱するからだと思うが、かといって一つの操作方法があたかも唯一解であるように教えてしまうと応用が利かなくなる。たとえ分かりにくくても、基本的なことだけ簡潔に書いて、あとは自由に好きなように動かしてみなさい、と突き放すぐらいのマニュアルで十分なのだと私は思う。

もちろん、こういった話は十羽一からげで言えることではなくて、ここではプログラミング言語の開発環境や汎用FEMプログラムのような複雑なアプリケーションの場合を想定して話をしている。この手のツールを本気で使いこなそうと思うのなら、「自分で試す」ことで「多くの失敗をする」そして「何が悪かったのかと悩む/調べる」という過程が避けられないように思う。たまにそうならない為のマニュアルをうたっているものもあるが、前述のように自分で考えようとするモチベーションを損ない、結果的に理解が遅くなる可能性があるのでオススメできない、というのが私の主張だ。ま、人によるとは思うけど。
キーワードの説明だけが簡潔に載っているリファレンス型の参考書が、結局は一番役に立つのではないかと個人的には思っている。

というわけで「詳細な手順書は作る必要ないんじゃないですかね」と上司にお伺いしてみたんですが、屁理屈は良いからさっさと仕事しろとばっさり切られました。ガッデム。

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